暁星山岳部のあゆみ 年代
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吉野興一先生 遠西敬二先生
田口全男
後藤裕介
水沼次郎 真田知幸 山岡力 田中尚道 高橋智人 石山哲
桜井正人 前田昭彦 鈴木浩蔵 大島義信
●ルート
8月3日 猿倉−白馬尻小屋
8月4日 白馬尻小屋−村営頂上宿舎
8月5日 台風の為停滞
8月6日 頂上宿舎−白馬岳山頂−白馬大池
8月7日 白馬大池−栂池
●白馬の苦い思い出 2001年2月25日 大島義信
白馬岳には色々な思い出があります。そもそも白馬岳は、山岳部に入部してはじめて登った本格的な山でした。それは何もかも新鮮で、いろいろな意味で刺激的でした。ここで僕は、大きな失敗を二つしています。これはあまり知られていませんが、このとき実はポリタンを忘れてしまっていたのです。本当に焦りました。なんとか隠し通そうとしてあの手この手でごまかし、気の休まることがなかったのを覚えています。合宿の途中サブザックで行動するときなどは、ポリタンがないことが簡単にばれてしまうので、仮病を使って小屋に寝ているという相当卑怯なことまでしていました。ですがこの山行の最後に、そんな悪事をかき消すほどの大失敗をしてしまいます。なんとか合宿を終え、油断しきって電車に乗ったときのことです。当時中学校一年生だった僕は、大好きな漫画週刊誌を手に入れるために、白馬の駅で一時下車しました。ホームを見まわしても売店がありません。きっと階段の裏に売店があるのだと思い込み、懸命に売店を探して走り出しました。電車のことなど、まったく頭にありませんでした。気付いた時には電車の扉は締り、ビールを片手に呆然とする先生の姿、大爆笑する先輩の姿が過ぎ去っていきました。そして電車は小さくなり、ホームに一人残されてしまったのです。お恥ずかしい話ですが、このときまで一人で遠出などしたこともなく、駅員にすがりついて東京までの帰り方を教えてもらいました。結局のところ駅員の勘違いのおかげで、急行券しか持っていなかった僕が、特急に乗り早々と新宿に帰り着くことになりました。ちょうどそのころ松本駅では、そんな事情を知るはずもない吉野先生が、僕を探して奔走しておられたそうです。本当に失礼しました。山の美しさとは対照的に、なんとも苦い思い出の数々でした。

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