from 2016-03-20


木工 自作 工作 手作り

自作帯鋸盤


木工を始めるにあたり、私がなんとしても欲しいと思っていたのはバンドソー、帯鋸盤でした。実は、かなり以前に小形の卓上型バンドソーを買ってはいたのです。片手で持てるほど小さく、懐の深さは150mm、高さも100mmもない物で、それこそ細かな玩具製作程度にしか使えないし、なにより細いブレードしか付けられないので、頻繁に切断し、そのころは買い換えるしかなかったので馬鹿高いブレードはかなり負担でした。

小さな細工物には便利でしょうが、本格的な木工に使える代物ではなく、なんとしても大型の本格的バンドソーが欲しかったですが、これが高い。一寸良いかなと思うと20万は簡単にしますし、送料やあれこれ加えると、二の足を踏んでいました。なにしろ、使用頻度は少ないですから。

自分で作るなど、いやそれが可能など思いつきもせず、中古品を買おうかなどと迷いながらネットを観ていて、驚きました。海外のサイトでは実に多くの人達が本格的なバンドソーを自分で作っているのです。材料も本当にそこら辺のホームセンターで買えるもの、あるいはネットでいくらでも買えるものばかりです。

ここでも無論海外のサイトを参考にしました。You Tube 等で 「shopmade band saw」、「homemade band saw」、「building band saw」、「homebuilt band saw」などなどで検索してみると詳細な製作工程説明の動画がいくつも見つかります。やはり英語ですが、スペイン語などもあります。中には足踏み式や、日本よりも材料や道具のないところで作っている例もあります。Matthias Wandelさんのサイトなど懇切丁寧です。言葉はともかく何回も見ていれば分かりますし、仮に何度か失敗しても諦めずにやれば必ず出来ます。

今のバンドソーを造るとき記録を残すなど考えていなかったので、出来れば新しく一台作り、その詳細な記録を写真や動画で載せられればと思っています。

そこで、迷うことなく自分で作ろうと決心して、作り始めました。最初の一台はとにかく振動がものすごく、あっという間にブレードがはずれあるいは切断するので到底使い物にならず、散々手を入れたあげく、根本的に作り直さなくては駄目だと思い、新しくまた作りました。なにしろ、そのころは電動のドリルやボール盤、丸鋸盤くらいしかなく、ホィール一つ満足に作れなかったのです。多分に腕が悪かったせいもありますが。

少しましなのが出来ましたがやはり満足とはほど遠く、少しずつ試行錯誤しながら改良して、現在は全く問題のないバンドソーを作ることが出来ました。やれば出来る物だとつくづく思いました。

現在使っているのは、切削の懐が350mmほど、高さは200mmほどで、モーターはインバーター制御の400wです。なお、モーターは適当な物がネットでもなく、結局一番安く手にはいるのが200v3相の物でその代わりインバーターで100v(私の所には200v3相が有りませんので)を200v3相にする必要があり、そのインバーターが馬鹿高いのには参りました。

しかし、バンドソーにはブレードのスピード可変装置が必須だし、またインバーターは他の機器にも使えるので、良い選択でした。

では、そのバンドソーをご紹介します。





現在使用中のバンドソーです。試行錯誤し完全に作り替えたりして極めて調子よく動くようになりました。フレームは鉄アングルなどを組み合わせています。またベアリングはホィールにではなくフレーム側に置く、すなわちカンチレバー方式にしました。








ケーシングを開けたところです。








ブレードガイドのクローズアップです。








上部ホィールの支持および間隔調節機構です。








テーブルの下で、下部のブレードガイドや、テーブルの傾き調整機構などが分かると思います。








モーターです。三相200v400wで、ちょうど使い勝手がよいと思っています。








インバーターです。私の所には3相200vは無いので、これが必要です。いずれにせよ、スピードコントロールも要りますしね。これは他の機器にも使用できるよう、取り外しが出来るようになっています。



ところで、急遽バンドソーを一台作り、その工程を可能な限り詳しく載せることにしました。海外では多くの人達がバンドソーを作っていますが、国内でも多くの人達が自分のバンドソーや様々な機械を作って楽しむようになればよいと思いましたので。是非、帯鋸盤製作工程をご覧下さい。













サイト内目次


ホームへ戻る