※お買い上げいただき誠にありがとうございます。

電子天秤 0.001/500g

中華の電子天秤です。
私は他にも数台の高価なマスコンパレーターを保有していて、
サブ機として使うつもりでしたが、別の機種を購入したので不要になりました。

【重要】
この機器は低価格ですが、高価な大手メーカー品のような温度補償回路を備えていません。
ロードセルの温度変化による狂い、元々あまり感度の良くないセンサーを増幅することで
高分解能、大きな秤量を作り出しているものなのでスパン校正の理論や
電子天秤の基礎を理解していない人には使いこなせません。
必要な技能と知識は、車に例えればアンティークのスポーツカーと市販のオートマ車位の差があります。

設置環境も煩いものです、通りをトラックが走っただけで木造家屋ですと
表示がガクガクと振れます。
建物のどこに設置するかも重要で、四隅の基礎に近いところがベスト、
置く台は機体重量の50倍〜100倍程度の重さが必要。
私は300Kgある御影石の大きな定盤に乗せています。
エアコンの風なども大きく影響しますし、
ため息をついただけでも・・・幸い、今は皆さんマスクが当たり前なので助かってます。

日本のメーカー品のように生産者に問い合わせれば丁寧に教えてくれるということもありません。
24時間のウォームアップ必須で電源を落とすと再起動後24時間は不安定。
基本、この手の機器は設置したら電源を入れっぱなしが正しいです。


量子化誤差とスパン、ドリフト、フィルターなど、電気的なことや
高精度の電子天秤には「癖」があるということを知らない人も無理です。
この天秤に0.001gの分銅を載せて「反応しない」と騒ぐ人は固くお断り申し上げます。
さらに、0.005gの分銅を載せて「誤差が80%もある」とクレームをつける方は
ここまで読んだだけでお引取いただきたい。
手探りで特性を見極め、適切な範囲で限界を知ってお使いいただける方限定で入札してください。


ファクトリーモードのリファレンスは私が全て手探りで調べたものを ここに 掲載しています。
これについても製造メーカーに確認すると「そのような操作をするとこわれますから止めてください」という
回答しか得られませんでした。 また、中華製品はメーカーが自身の所在を製品に記載していません。
全て、販売業者のOEMという形で販売しているためです。メニュー10のパラメータは
後でどこから流通したのかを識別するためのコードです。

不向きな用途としては、荷重をかけたまま何時間もかけて変動を見るような使い方。
これに関しては、国内のちゃんとしたメーカーの電子天秤でもミリグラム級の機器では大抵使えません。
高精度の温度補償回路と電磁平衡を備えた機器を恒温室に設置している場合のみ可能です。
安価な機器でやりたい時は上級分銅を組んで基準値を決め、それとプラスマイナスで比較するのが合理的です。

スパンやフィルター、センサーレスポンス、トレース補正など細かな設定モードがありますが、
メーカーはその数値がどのように影響するのかを公開していません。
また、パラメーターも5ステップとか、割と大雑把なので扱いは簡単ではありません。
高級分銅を使い厳格に環境管理して、パラメータをいじると何がどう変化するのかを
トレースできない人はこのモードを絶対に触らないでください。

私は秤を検査するのが仕事なので専用のチャートをExcelで自作しています。
参考のため ここに 掲載しておきます。(マクロ有効にしないと使えません)
このデータは私が模擬分銅でチューニングした後のものです。
現物もこの状態でそのまま発送します。

以下の写真の中に出品外の高級分銅やマスコンパレーターが写っていますが
これらは付属いたしません。


直接のお問い合わせは下記へ



箱はいたって地味ーーです。



自分で組立しないといけませんが、組立説明書はありません。
パズルのように試行錯誤でやるだけ、さすがの中華製。
二段のお重になっていて、上にバラバラの風防やベース、皿、アダプター、オマケの分銅があります。



上の段を取ると下から本体が現れます。
プラスチック製でちゃちっぽいですが、使ってみると中華の特徴が。



組み立てるとこんな感じ、懇切丁寧な説明書なしでここまで出来る方のみ購入できます。
皿に貼ってある同心円のシールは私の自作です。
中心から数ミリずれただけで誤差が出てしまうのがミリグラム計量の世界、
意外と便利なのでそのままつけておきます、不要なら簡単に剥がせます。



24時間、温度変動が2℃以内のラボで電源を入れたまま放置して温度に機構部を馴染ませてから
付属の分銅でキャリブレーションしてお試し計量、200gのはずですが・・・



仕方なくF1級の分銅を引っ張り出してきて確認。 50g、んーー、結構ずれてる。



20g、これもかなり低めに出てる。 このレベルだと使い物にならない。



10g、まずまず、かな。



5g、これもまずまず。



2g、これは正確。



1g、これもほぼ合格。



念のためオマケの分銅を調べると、おぉー、これは当たりでした。
つまり、この分銅でキャリブレーションしてもドリフト起こして130mg以上も狂うんですね。
多分、機構的に何らかの問題、というかコスト故の妥協があるのでしょう。



原因がわかったので裏技。
蓋つきの紙コップにこの天秤で199.868gを表示するところまで水を入れて模擬分銅を用意。
この分銅を使ってキャリブレーションしセンサーを騙します。
結果はこの通り、許容範囲かな、ほぼ正確に表示します。
でも、この状態でおまけの分銅を使って再キャリブレーションするとまたずれた状態に戻ってしまいます。
やってみようという根性のある方のために
サービスで1ccの注射器と、間違っても素手で分銅を触らないように手袋を付けておきますので
お暇なときにシコシコとチューニングしてやってください。



この天秤は温度変化で大きく表示がずれます。
下のグラフは私の寝室の1カ月ですが、こんなに変動していて、この環境に精密な電子天秤を
放置すると逐一コンディションが変わるため、知らない人は「こんなもの、ガラクタだ」とぶち切れてしまうのです。
ミリグラム計量は次元の違う世界です、知識の無い方には時間と労力の浪費しか生まないので手を出さないように。