■ MaSaNa's OUT DRIVER ■
「MaSaNaの北海道ツアーPART3」
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			6.岬めぐり・廃線めぐり
 10/2の朝、北斗展望台で目覚めると眼下には釧路湿原が広がっていた。初秋のせいか
一面の緑という訳にはいかず、あちこち黄色や茶色の斑点ができている。本を読んで、
一時間後出発した。釧路湿原展望台は開場まで、まだ3時間もあるので岩保木山から、
湿原を見下ろす事にする。車をUターンさせて道道284に出ようとすると反対側の農道に
鹿がいた。5、6匹はいた。車のエンジンをさっと切りスタンバイしたカメラを向けた
が、もう後ろ姿しか撮れなかった。
                    細岡駅 

                    釧路湿原駅  
         北斗展望台       細岡展望台         
                    岩保木山
               釧路湿原
        釧路湿原展望台

             釧路市街

 岩保木山への道は溝に丸太を渡してバイクが通った跡があってこの先不安だったので
細岡展望台へ向かった。細岡展望台への道は思いっ切り走れるフラットダートだった。
 細岡駅先の達古武湖のほとりに廃屋があった。離農農家だった。鉄線をくぐって庭に
入って写真を撮った。今にも「こらー」という声とともに家の人が出てきそうで恐い。

 釧路を離れR44と道道1020で東へ向かう。厚岸、アヤメケ原、ビワセ展望台、落石岬、
長節湖、和田屯田兵記念館、花咲港、花咲岬(車岩)と立ち寄っていく。長節湖はその
中でも30分程湖岸でぼんやりとしていた。何百という渡り鳥の動きを見ていると飽きな
い。ようやく次の観光客がきたのでそこを離れた。
 ノサップ岬。霧の為、一番手前の水晶島の灯台くらいしか見えない。望郷の家、北方
館に入って北方四島の資料をみる。原生林の中を走る数百kmのダート路がソ連に不法占
拠されていると考えると悔しい。返還されたら国後、択捉ツーリングが流行るんでしょ
うね。
 風蓮湖を右に見つつR44を西に戻る。厚床で突然陸橋があったので見ると下に標津線跡
があった。標津線跡に沿ってR243を北上した。標津線とR243の踏切があったところは、
舗装しなおしたようだが、まだ段差が残っている。
 地元車の動きを見ていてどうも左側に並行して砂利道がある事がわかった。国道とし
て開通する前の旧道だろうか?砂利道をしばらく走ると踏切跡が現れた。踏切は撤去
されていたが、そこから北側のレールは残っていた。
 砂利道の傍らの草むらにセンターラインのある舗装路が埋もれていた。やはり、旧道
なのだろう。砂利道はそれを迂回して東からくる舗装路にぶつかり集落に入っていく。
 その集落が奥行臼駅跡だった事に8km程行ってから気付き戻った。
 駅舎は何に利用される訳でもなく残っており、レールは撤去されているがホームは、
そのままに残っていた。こういう駅が一番物悲しい。

 10/3は白鳥台で目覚めた。地図と照らし併せて春別川の河口にいる事がわかった。
白鳥の鳴き声は聞こえるが砂州の向こうにいるのか姿は見えない。沖には野付半島が
みえる。これからそこに向かう。
 朝方の野付半島にはレンタサイクルも馬車もないのでトドワラまで歩く。往復40分
程かかった。立ち枯れの松が広がるが似たような風景は先日の林道でも見ているので
感銘はない。むしろ朝の空気の中、鳥の鳴き声を聞きながら歩くここちよさか。

 開陽台に向かう途中、標津線中標津駅跡に寄る。ここは中標津交通センターとして
たてかえられている。中に鉄道資料室があった。
 開陽台は残念ながらモヤで景色を見られなかった。今日まで殆どライダーを見なか
ったが、ここの展望台には数人のライダーがキャンプしていた。
 北方領土館は10-11月休館だった。Uターンして国道に出ようとすると正面に根室
標津駅跡があった。駅前広場はバスターミナルだが駅舎は使われていない。ホームに
は色あせてピンクになってしまったキハ22が止まっていた。

 知床半島に入った。柏泊にある砂浜の温泉は台風で埋まってしまったそうだ。熊肉
のチャーシュー等を食べさせる熊の穴に入る。知床峠はひどい雨だった。自転車小僧
達は可愛そうにトイレで雨宿りしている。仕方なく知床五湖に向かう。こちらは雨の
中しっとりとした湖を見る事が出来た。ただ1時間以上かかる五湖全てを回るコース
は倒木あり、水没箇所ありと難コースでブーツを履いていった僕は正解だった。
五湖を回り終えると雨も上がっていた。再び知床峠をめざす。今度は景色を眺める事
ができた。中腹の紅葉がとても鮮やかだった。

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