「エンジン焼付き修理その2」(2005/11/12)
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前回からの続き。。。。
結局、再度エンジンを下ろすことに。流石に作業も2度目なら手際よく短時間でエンジンは下ろせるようになっている。 |
オイルポンプアッシといっても、パイプ類は付いていないので、同じく新規注文したパイプを規定の長さに切って組み立てる。 正しく寸法を測るためには信頼性の全く無いプラスチック製のノギスも、この程度の採寸には充分である。 ガレージに潤滑材をいちいち取りに行くのが面倒だったので、パイプの組み立てにラー油を少々使ってしまった^_^; エンジンのかけ始めに香ばしい匂いがするかもしれない。 |
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オイルポンプ周辺が正常に動作しておらず、エンジンにオイルが正しく供給されておらずエンジンが焼きついてしまったのだろうと、推論の上に今回の修理を行っていく訳だが、オイルポンプの動作確認がし難いのが悩ましげ。 トラブルシューティングの推論立ても、消極的な消去法であることも私にはどうにも心に引っかかっていた。 そこで何とか、オイルポンプの動作確認は出来ないかと考え、少々荒っぽくはあるが、電気ドリルでオイルポンプを回して、オイルを吐出するか否かの確認をする事とした。 新旧両方のオイルポンプで試してみたが、新品は元気良くオイルを吐出したが、古いほうは、微妙な動作状態。。でも、古い方は原因調査の為に一度分解してしまったから、そのせいかもしれない。でも、オイルを全く吐出しない訳では無いので、本当にコイツが焼付きの原因だったのか?と、どうも確信がもてない。 |
パーツ待ちの時に、今回はシリンダヘッドをキャブクリーナで洗浄してやった。燃焼室にこびり付いていたカーボンも、このように綺麗になりました(*^。^*) |
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焼付き原因に今ひとつ確信がもてないすっきりしない気分をカーボン落としで紛らわしている場合ではなく、基本に立ち帰り、今一度確認できる事は確認しようと思い、オイルポンプのドリブンギアの動作確認をしてみた。前回も動作確認しているから問題は無い筈。写真の丸い所が回転して真ん中にある溝にオイルポンプが噛み合ってオイルポンプが回る筈。 写真のような状態で、クランクを回してみると、おやっ?ドリブンギアが回って無いじゃん??それほどこの部位は汚れてなかったけど何となくその時持っていたパーツクリーナをシュッっと吹きかけて、再度クランクを回してみると、今度はギアは回っている??あれー??っと思いながら、そのままクランクを手で回し続けていたら、とあるところで、ギアは回転しなくなった。と、言う事は、ギアが欠けてしまってるじゃん。。。クランク側のギアと、オイルポンプドリブンギアが噛み合ってオイルポンプドリブンギアが回転する訳ですからクランク側のギアか、オイルポンプドリブンギアのどちらか、もしくは両方が何らかの損傷(欠け)しているという事である。
これは、おお事である。場合によってはクランクシャフト交換の為にエンジンの腰下を割らなくてはならない^_^; |
磁石に反応しないとは、材質はいったい何なんだ?と疑問に思いながらも、機転を利かせて、Oリングとかを広げるツールを溝に入れて引き抜く事に。。 |
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引き抜いたギア、材質は何とプラスチック。 クランクシャフトのギアと噛み合うギアの一部が凹むように磨耗しているのが分かるでしょうか? |
ピンボケですがアップの画像。結局ギアが回ったとしても、このクランクシャフトのギアとの噛み合いがこの凹んだ部分になると空回りしてオイルポンプが回らなかった、という訳です。 それにしても金属のギアと噛み合うもう一方のギアがプラスチックとは、、^_^; これで、ようやく焼付きの真の原因が判ってよかったです。 |
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新しいシリンダとピストンが届いたので組み付け。(今度は日本製です) |
マフラーやエンジンフードなどを取り付けて、エンジン単体をなるべく完成形に近づける。 |
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新品のオイルポンプドリブンギアが到着。 | |
ギアを組み付けオイルポンプ周りを完成。 | |
これでようやくエンジンユニットの完成。しかし、、、もっと片付けながら作業をしなくてはなぁ。。^_^; | |
今回、硬化していたオイルホース、ガソリンホース、負圧ホースも新品にしておいた。また、焼付き防止の為にパイロットジェットとメインジェットを大きめにして、ガソリンを濃い方向にしておいた。ナラシが終わったらこの辺は再調整が必要かもしれない。 また、オイルポンプも吐出量を多めに設定した。これも焼付き防止の為だが、念には念を入れて、ガソリンタンクにもオイルを入れて、次回給油までは混合ガソリンとなる。 |
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と、いきなり完成(*^。^*) 組み上げてから、セル一発で始動。しかし、その後エンジンが愚図ってエンスト。その後エンジンを再度かけるが、愚図ってエンスト、を繰り返した。 プラグを外してみるとかなりカブっている状態だが、どうもガソリンで湿っているのではなく、オイル成分のようだった。プラグを洗浄して再度エンジンをかけるが、愚図り気味ではあったが徐々に普通にエンジンが回るようになった。再度プラグを外してみたら今度はカブってはいない。組み立て時にクランクベアリング周辺を含むクランクケース内にZOILをかなり大量にスプレーしたのが初期のカブリの原因だったようだ。 試走してみると、まあ、普通に走れる。が、現在オイルもガソリンも濃い設定なのでエンジンの回りは重たいような気がする。加えて駆動系のセンタースプリングげヘタっているようにも思え、この辺は今後改善していこうと思う。 |
結局この車両のお陰でオシャカになった、シリンダ&ピストン2セット。。 |
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