2.候補を調べてからの2国同盟 (Naked Pair)
2国同盟にはもうひとつのパターンがあります。
それを紹介しましょう。
実は、図2-1 の黄色タテ列にはとある状況が生まれています。
それは次の状況です。
- ある2マスには、ともに同じ2つの数字しか入れられない。
具体的なことは 図2-2 で説明しましょう。
さて、問題です。
図2-2、▲マスと△マスに入り得る数字はそれぞれ何でしょう?
灰色マスの数字を見ながら、それぞれ調べてみましょう。
実は、▲△2マスとも2と7しか入れられないんです。
これが 前図2-1 で述べた状況です。
- 2マス▲, △には、ともに同じ2つの数字2, 7しか入れられない。
今のところ、どちらにどの数字が入るのかはわかりません。
ただ、▲マスに2が入ったとしたら、△マスには自動的に7が入ります。
△マスに2が入ったとしたら、▲マスには自動的に7が入る。
また、▲と△の一方に7が入ったとしたら、他方には自動的に2が入る。
さて、このことから何が言えるんでしょう?
こういうことが言えるんです。
- 数字2と7は必ず2マス▲△に入ることになる。よって、他の黄色マスには2も7も入れられなくなる。
なんと、2と7が同盟を組んで▲△マスを占拠しよった!
……と言うよりも、2と7専用の VIPルームが2部屋用意されていて、その部屋に2と7をそれぞれお通しするって感じです。
ここでも、同様に「27」とでもメモしておくことにしましょう。
占拠という意味も一応ありますが、ここでは「他の黄色マスには2も7も入れられないよ〜!」と捉えましょう。
まぁ、素敵な VIPルームで過ごすんだし、そりゃぁ他の部屋には行かんよね!
そんなところでしょうか。
さて、黄色タテ列の現在の状況はどうでしょう?
5, 8, 9の3個しか数字が入っていません。
しかし!
さっき書いた「27」のメモがある。
「27」の2マスに必ず2と7が占拠することがわかってるんですね。
それも含めると、次のことが言えるんです。
- 黄色タテ列には5個の数字2, 5, 7, 8, 9が入っている。だから他の黄色4マスには1, 3, 4, 6しか入れられない。
それを踏まえた上で、今度は★マスに注目しましょう。
★マスに入り得る数字は1, 3, 4, 6。
選択肢は4つ。
★マスの属するヨコ列やブロックに目を向けましょう。
1, 3, 6が既に入ってますね。
というわけで、★マスは4で確定しちゃいました。
これも2国同盟が活躍しましたね😊
さて、ここでちょいと余談。
元々、黄色タテ列には数字2, 7の入る場所はたくさんありました。
実際、こうだったんです。
- 数字2の入り得るマスは5個あった。
- 数字7の入り得るマスは4個あった。
ところが、2国同盟によって2も7も専用部屋に押し込められた。
他のマスに入ることが許されなくなった。
場所がどんなにたくさんあろうとも、それをたった2マスに減らしてしまう。
これも2国同盟の強制力。
前セクションの他に、こんなすごい力も秘めているんです。
別の考え方もひとつ紹介しましょう。
2国同盟によって、2マスに「27」とメモ書きできましたね。
おかげで、その2マスのどちらかに必ず数字7が入ることがわかります。
そして、この2マスは同じタテ列に属している。
実はここがミソでして。
この2マスから発射するタテ方向レーザーは同じです。
図2-6 の赤色矢印で表しています。
このレーザーのおかげで、緑色ブロックに対して次のことがわかるんです。
- 緑色ブロックでは、赤色レーザーの通ったマスにも数字7は入らない。
すると、あら不思議!
緑色ブロックで7が判明しちゃいました😊
セクション1ではレーザーを発射して「4と8の2国同盟」が成立しました。
それに対して、セクション2では当該マスに入り得る数字を調べて「2と7の2国同盟」が成立しました。
レーザーを発射してから見つかる2国同盟。
候補数字を調べてから見つかる2国同盟。
2国同盟には2種類のタイプがあるんですね。
次セクションでは、もう少し詳しく解説することにしましょう。
更新履歴
- 2022. 2. 5.
- 新規公開。
- 2023. 3.31.
- ページ冒頭に難易度表記を追加。