1.ナンプレのルール
まずは、ナンプレのルールを説明しましょう。
既にご存じの方はセクション2に進んじゃってください😊
ナンプレのルールは3つあります。
次の【1】【2】【3】ですね。
- 【1】どのタテ一列にも1〜9の数字が1個ずつ入る。
- 【2】どのヨコ一列にも1〜9の数字が1個ずつ入る。
- 【3】どの3×3ブロックにも1〜9の数字が1個ずつ入る。
図1-1 はナンプレの完成図ですが、たしかにどの列やブロックを見ても数字1〜9が1個ずつ入っていますね。
最初に空きマスだらけの盤面が与えられる。
そして、ルールに沿って空きマスに数字を入れていき、盤面を完成させていく。
ナンバープレースはそういう遊びです。
実は、ナンプレのルールは別の見方もできるんです。
ナンプレはタテ・ヨコ・ブロックすべて9マスしかありません。
そして、入れる数字は1〜9。
ということは、どの列やブロックも同じ数字を2個以上入れられない……ということになる。
そのため、先述のルールは次の【A】【B】【C】へと言い換えることができるんですね。
- 【A】どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
- 【B】どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
- 【C】どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。
実は、ナンプレを解く上で【A】【B】【C】はかなり役に立つ!
というわけで、以降は「同じ数字は入らない」の方で説明していくことにしましょう。
このセクションの内容は ナンプレのルール のページでも述べています。
2.極端な例ですが……
図2-1 の★マスに注目しましょう。
さて、ここで問題。
★マスに入る数字は何でしょう?
……いや、問題を変えた方がいいな。
★マスに入れられない数字をすべて挙げましょう!
ルール【A】【B】【C】をすべて駆使しましょう。
- 【A】どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
- 【B】どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
- 【C】どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。
実は、9以外の数字は入らないんです。
検証してみましょう。
ルール【A】によると、1, 4, 7はダメ。
ルール【B】によると、2, 5, 8はダメ。
ルール【C】によると、3, 6はダメ。
- 【A】どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
- 【B】どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
- 【C】どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。
というわけで、9以外はどれもダメなのです。
だから、★マスには9しか入れられないのでした。
「可能な数字がたった1個しか残っていない」というマスがある。
ナンプレを解いている最中、こういう場合が時折現れるんですね。
だから、時には1マスに注目することも必要になったりします。
3.現実的な例
前セクションの説明を読んで「メンドウだなぁ😔」って思った皆さん、安心してください。
普段はこんな大層なもんじゃぁありません。
もっと現実的な例を紹介しましょう。
前セクションでは見事に数字9が判明したけれど……。
正直、九者択一なんてそうそうありません😊
図2-2 から少し解き進めて 図3-1 のようになりました。
ここで、黄色ヨコ列を見てみましょう。
空いているマスが3つしかありません。
空きマスが残り少ない時、この時がチャンスなんです。
入っていない数字は2, 3, 5ですね。
選択肢は3つ。
ここで、★マスに注目しましょう。
★マスの真下を見ていくと……おぉ、3と5がある!
ルール【A】のおかげで、★マスには3も5も入れられなくなりました。
ということは……2しか入れられないんですね。
- 【A】どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
- 【B】どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
- 【C】どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。
「あと数字2〜4個でこの列やブロックが全部埋まる!」という時、この方法が役に立ちます。
是非使ってみてください。
すんなりと数字が入ることがあります。
4.候補数字の視点で見てみよう!
ここからは余談です。
私のナンプレ解説ページでは、「余談」としてオマケ話を多少載せています。
必読というわけではないので、お時間のある時にでもご覧ください。
セクション2では、★マスに入り得る数字を調べて数字9しか入らないと判明しました。
このセクションでは、ナンプレの盤面をもうちょっと詳しく見てみます。
『レーザー発射!』のページと同じテーマですが、内容は異なります。
図2-1 の盤面にちょいと手を加えて 図4-1 のようにしてみました。
なんだか薄い色の小さい数字が散らばってますね。
これは、そのマスに入り得る数字を列挙したものです。
例えば、ド真ん中のマスは「4, 6, 8の入る可能性がある」ということを意味します。
この小さい数字をそのマスの 候補数字 と呼ぶことにしましょう。
さて、黄色マスに注目してみます。
候補数字について何が言えるでしょう?
んも〜聞くまでもない😅
そうです。黄色マスには候補数字が1個しかないんです。
たった1個!
黄色マスにも何らかの数字が入るわけだけど、その数字は既に決まっていた。
こういう状況だったんですね。
なぜ1個しかないんでしょう?
それは、黄色マスの属するタテ列・ヨコ列・ブロックを見回してみると既に数字1〜8が入っているからなんです。
それらの数字によって黄色マスから候補数字1〜8がことごとく除去されてしまい、候補数字9だけが残ったんですね。
あらためて 前図4-1 を見てみると、黄色マスに確定する数字が思いっきり丸見え!
このページの解法は海外では Naked Single と呼ばれています。
まさに「丸見えなただ1つの候補数字」なんですね。
Naked Single の特殊な例として、「列やブロックの9マスのうち8マスが既に数字で埋まっている」という状況があります。
例えば、図4-3 の青色ヨコ列ですね。
この場合、最後の1マスも数字が確定します。
この解き方のことを Full House と呼びます。
house とは、タテ列・ヨコ列・ブロックの総称です。
full な house にする解法だから Full House ……なのかな?
ナンプレの盤面には全部で 27個の house があります。
もちろん青色ヨコ列も house です。
house というワードを使うと、ナンプレのルールはこうなります。
めっちゃシンプル😊
実は、初歩的なナンプレ解法は2種類あります。
ひとつは、このページで紹介した方法。Naked Single です。
もうひとつは、『レーザー発射!』のページで紹介している方法で、これは Hidden Single と呼ばれています。
そして、Hidden Single と Naked Single の2つをまとめて Singles と呼びます。
Singles はナンプレにおける最も初歩的な解き方です。
ナンプレの世界は Singles から始まる。
そういう言い方ができるんですね。
更新履歴
- 2022. 2. 5.
- 新規公開。
- 2023. 3.31.
- ページ冒頭に難易度表記を追加。