【解法】必ずこの数字は入るのさ

 サムクロスの合計パターンによっては、必ず使われる数字というものがあります。
 それに着目した解法です。
 『数字の範囲は絞れるのさ』を理解していると、この解法を使いやすくなります。
 (難易度:★★★)

1.大きな合計値には数字9

 通常、サムクロスは唯一パターンから解き始めます。
 ところが、合計値が唯一パターンに近い場合でも解けることがあるんです。

図 1-1

 図1-1、青色のヨコ列を見てみましょう。
 いきなりですが、ここで結論を。

  • マスAに数字9が確定する。

 その理由は、青色列の合計が22だから。
 3マスに対する可能な合計値は6〜24で、22はかなり大きい。
 この時、最大数字「9」に手掛かりが潜むんです。

図 1-2

 3マスで合計22。
 可能な数字パターンを挙げてみましょう。

  • 3マス合計22のパターンは2つ。
    589 と 679。

 この2つには明らかな共通点がありますね!
 どちらも数字9が含まれています。

 これは何を意味するのか?
 こういうことなんです。

  • 青色ヨコ列のどこかに必ず数字9が入る。

 589であろうとも、679であろうとも、「3マス合計22」の列には数字9が絶対に必要なんですね。
 では、青色3マスのどこに数字9が入るんでしょう?

図 1-3

 それを突き止めるために、青色マスに入る数字の範囲を求めてみます。
 特に、マスA以外の2マスの範囲はどうか?
 各タテ列の合計値から算出しましょう。

  • マスAの右隣のマスは1〜6。
  • さらに右隣のマスは1〜8。

なんと、どっちも数字9を入れられない!

 というわけで、数字9の入る場所はマスAしかなくなりました。
 図1-1 の結論通りになりましたね😊

 数字9の入らなかった青色2マス、タテ列を見るとそれぞれ「2マス合計7」「3マス合計11」でした。
 青色の合計値22と比べて、どちらも合計値としては異様に小さい!
 とても数字9は入りそうにない!
 かけ離れた合計値に気付けるか否か、それがこの解法を使いこなす上で大事なところかもしれません。

 ちなみに、3マスの場合、合計値が22以上だと必ず数字9が入ります。
 (合計値21には 678 のパターンがある)

2.小さな合計値には数字1

図 2-1

 図2-1、青色のタテ列を見てみましょう。
 いきなりですが、ここで結論を。

  • マスAに数字1が確定する。

 その理由は、青色列の合計が13だから。
 4マスに対する可能な合計値は10〜30で、13はかなり小さい。
 この時、最小数字「1」に手掛かりが潜むんです。

図 2-2

 4マスで合計13。
 可能な数字パターンを挙げてみましょう。

  • 4マス合計13のパターンは3つ。
    1237 と 1246 と 1345。

 この3つには明らかな共通点がありますね!
 どれも数字1が含まれています。

 これは何を意味するのか?
 こういうことなんです。

  • 青色タテ列のどこかに必ず数字1が入る。

 1237・1246・1345のどれであろうとも、「4マス合計13」の列には数字1が絶対に必要なんですね。
 では、青色4マスのどこに数字1が入るんでしょう?

図 2-3

 それを突き止めるために、青色マスに入る数字の範囲を求めてみます。
 特に、マスA以外の3マスの範囲はどうか?
 各タテ列の合計値から算出しましょう。

  • 一番上のマスは2〜9。
  • その下のマスは2〜9。
  • 一番下のマスは2〜9。

なんと、どれも数字1を入れられない!

 というわけで、数字1の入る場所はマスAしかなくなりました。
 図2-1 の結論通りになりましたね😊

 数字1の入らなかった青色3マス、ヨコ列を見るとそれぞれ「3マス合計19」「2マス合計11」「4マス合計26」でした。
 青色の合計値13と比べて、どれも合計値としては異様に大きい!
 数字1を入れてしまうと、他のマスにどんなに大きな数字を入れても合計値に届きそうにない!
 かけ離れた合計値に気付けるか否か、それがこの解法を使いこなす上で大事なところかもしれません。

 ちなみに、4マスの場合、合計値が13以下だと必ず数字1が入ります。
 (合計値14には 2345 のパターンがある)

3.唯一パターンに近ければ数字は多くなる

 数字9に数字1。今までは「必ず入る数字は1種類」のパターンを解説しました。
 次は2種類以上あるパターンを解説しましょう。

図 3-1

 図3-1 の青色ヨコ列、5マスで合計18。
 可能な数字パターンを調べてみると……、

  • 5マス合計18のパターンは3つ。
    12348 と 12357 と 12456。

 この3つの共通点は「どれも1と2が含まれている」ですね。
 ということは、数字1と2は青色5マスのどこかに必ず入ります。
 その場所を探しましょう!

図 3-2

 青色マスに入る数字の範囲、求めてみると……、

  • 一番左のマスは4〜9。
  • 真ん中のマスは3〜9。
  • 一番右のマスは6〜9。

なんと、数字1も2も入れられない!

 というわけで、数字1と2の入る場所はA, Bのみとなりました😊

 5マスの場合、合計値が18以下だと必ず数字1と2が入ります。
 (合計値19には 13456 のパターンがある)

図 3-3

 例をもうひとつ挙げましょう。
 図3-3 の青色タテ列、5マスで合計33。
 可能な数字パターンを調べてみると……、

  • 5マス合計33のパターンは2つ。
    36789 と 45789。

 この3つの共通点は「どれも7, 8, 9が含まれている」ですね。
 今度は数字が3種類!
 この場合も同様に、数字7〜9は青色5マスのどこかに必ず入ります。
 その場所を探しましょう!

図 3-4

 青色マスに入る数字の範囲、求めてみると……、

  • 3番目のマスは1〜5。
  • 5番目のマスは1〜6。

どちらも数字7〜9はNGでした。

 というわけで、数字7〜9の入る場所はA〜Cのみとなりました😊

 5マスの場合、合計値が33以上だと必ず数字7, 8, 9が入ります。
 (合計値32には 45689 のパターンがある)

 このセクションの論法は、合計値が唯一パターンに極端に近い時に使えます。
 もしそういう状況を見つけたら、試しに使ってみるのも一興です。
 唯一パターンでなくとも案外突破口が開けちゃうかもしれません。

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