パラドックスのタネ明かし

 どう見ても2つとも同形同大にしか見えませんが、実は同じ形どころか三角形ですらありません。
 では、そのタネ明かし。
 大きい図を描いてもホントに微々たる差です。

1.ほんの少〜しふくらんでいる

 図を拡大して、2点A, Bを直線(黄色)で結んでみました。
 黄色い線と黒い線がほんの少しズレているのがわかるでしょうか。
 実は、点Cは黄色い線よりほんの少し左上に位置しているんですね。
 3点A, B, Cは一直線上にありません。

 パッと見て直角三角形に見えるこの図形、本当は三角形ではなかった!
 正しくは四角形なのです。
 「直角三角形が微妙にふくらんでいる」という感じの四角形なんですね。

2.ほんの少〜しヘコんでいる

 同様に、図を拡大して2点A, Bを直線(黄色)で結んでみました。
 この図でも黄色い線と黒い線がほんの少しズレています。
 今度は、点Cは黄色い線よりほんの少し右下に位置しているんですね。
 3点A, B, Cは一直線上にありません。

 上図と同様、この図形も直角三角形ではありません。
 れっきとした四角形です。
 微妙にヘコんだ三角形モドキといったところでしょうか。

 つまり、パッと見で同じ図形に見えるのに、微細なふくらみ微細なヘコみという違いがあったんですね。
 だから、当然、この2つの図形は面積が異なります。
 その違いというのが、セクションの画像にある白い小さな四角形の面積であるというわけなんです。

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