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国土交通省
 不正な自動車検査について
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平成14年5月27日
<問い合わせ先>
自動車交通局技術安全部

 技術企画課(内線42202)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

 関東運輸局より下記のとおり「不正な自動車検査について」のプレス発表を行ったのでお知らせいたします。

 このたび、関東運輸局管内の一部の陸運支局等において、日常、検査担当職員を暴言等により威圧している受検者からの強い要求を受け、運転者席及び助手席の側面ガラスに道路運送車両の保安基準に適合しない着色フィルムが貼付されている車両等を合格させるという事案が確認された。
 また、外部からの指摘を受けてかねてから調査をしてきたところ、並行輸入自動車の新規検査又は予備検査の際に、道路運送車両法施行規則で提出を義務付けている自動車排出ガス試験結果成績表が、未提出のままとなっている事案があったことが確認された。
 当局としては、この事態を重く受け止め、職員に対し改めて厳正な検査業務の執行について徹底を図り、更に、管内の全陸運支局等に対し同種事案に係る調査を実施しているところであり、これらの結果を踏まえ、関係事業者への対応を含めて、今後の再発防止対策を講じることとしている。

  1. 着色フィルムを貼付した車両等を合格させた事案について
    1. 調査結果の概要
       東京陸運支局において、10人の検査担当職員が、運転者席等の側面ガラスに着色フィルムを貼付した自動車等基準に適合していない自動車を合格させていた事実があることを確認した。対象台数は、約50件であり、複数の受検者が関係したとみられている。
       本件に関係した受検者は、いわゆるユーザー車検の代行業者であり、日常的に大声で怒鳴り、罵声を浴びせるなどして検査担当職員を威圧しており、関係職員は、これらの者からの強い要求を断り切れなかったものとみられる。

    2. 当面の措置
       平成14年5月22日、関東運輸局長より各陸運支局長及び自動車検査登録事務所長(以下「各陸運支局長等」という。)あて業務の厳正な執行を求める通達を発出し、東京陸運支局においても、検査関係職員に対し、保安基準に不適合な自動車を合格させることがないよう再徹底を図った。
       現在、更に管内の全陸運支局等に対し同種事案に係る調査を実施しているところであり、これらの結果を踏まえ、今後の再発防止対策を講じることとしている。

  2. 自動車排出ガス試験結果成績表の未提出について
    1. 調査結果の概要
       関東運輸局管内の全陸運支局等を対象として調査したところ、東京陸運支局、神奈川陸運支局、川崎自動車検査登録事務所において、並行輸入自動車の予備検査等の際に、法令で提出を義務付けられている自動車排出ガス試験結果成績表(以下「成績表」という。)が、後日提出するということで未提出のままとなっている事実があることを確認した。
       未提出の成績表は5月24日現在で201件であり、複数の受検者が関係している。
       これらの受検者は、並行輸入自動車の検査・登録手続を代行する者等であり、関係職員は、これらの者に威圧され、後日提出することで強い要求を断り切れなかったものとみられる。
       なお、関係職員は、過去3年間で転出者も含め49名となっている。
       また、全ての自動車について触媒等の排出ガス発散防止装置が装着されていることは検査時に確認している。

    2. 当面の措置
       平成14年5月14日、関東運輸局長より各陸運支局長等あてに厳正な業務の執行を求める通達を発出した。また、同月16日、東京陸運支局長及び神奈川陸運支局長より関係事業者あてに催告書を発出し、早急にその提出を求めていくこととしている。

  3. 今後の対応
    1. 今回の事案を受け、管理職を含む関係職員に対し、処分を含め厳正に対処するとともに、関係事業者が行った威圧、暴言等に関し、対応を検討する。
    2. 再発防止対策
       これまでも、対応マニュアルの整備に努めるともに、防犯カメラ等防犯設備の整備、警備員の配置、警察当局への通報体制の確立等に努めてきたところであるが、この種の事案の発生を踏まえ、早急に次のような再発防止対策を講じ、不当な要求に対する職員一人一人への支援体制を強化していくこととしている。
       1チーム制の導入による管理・責任体制の強化の検討
       2警備員の増強
       3トラブル発生時における警察との連携強化
       4内部監査の充実
       5その他

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