1956




	CL SL OB	杉浦直彦高島賢司桑原康昌田辺正夫
●夏山合宿の思い出　1956年　高島賢治（部報より転載）
今年も夏休みからいろいろと計画を立てたりもめたりしたが、結局参加人員3名の横尾合宿および銀座の縦走と言うことになった。今まで先輩にたよりきって安全で楽な合宿ばかりしていた我々は、楽な合宿に慣れ合宿はこんなものだと山を甘く見過ぎたような気持ちが多分にあったと思う。縦走のためOB田辺氏が入山するまでの我々は、合宿というよりはキャンプ生活のようであった。田辺氏の細心な予備の食料の計算、縦走路の下調べなど（これに対して我々は実に危険なくらい無知でいいかげんだった）。このような山に対しての先輩の気の配り方を僕はこの三年間見てきたのである。しかし、それをまね自分のものとはしなかった。火のおこし方、カマドの作り方、いろいろな食べ物の利用法、これらをこの二年間、僕は気にもかけずにただボサッと見てたにすぎなかった。実にもったいないことをしてきたと思う。考えるに今まであまりに先輩ばかりにたよりきっていた我々は、これからは先輩の指導を積極的に仰ぎ、自分たちの力で立派な登山ができるようになるべきだと思う。先輩をはなれて初めての夏山のことで、いろいろとうまくいかず、苦しいところはあった。しかし、まがりなりにも自分たちが積極的に夏山合宿を行ったことにより、大いに反省しプラスになったはずだと思う。
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