レストアの流れ

以上の問題をクリアーするために,次のような手順でリストアを行いました。

1 信号系アース母線撤去

2 信号系の配線を外す

3 DC回路のコンデンサーから真空管までの配線を外す

4 入出力端子,ハムバラ,ボリュームをシャーシ前面へ移設

ボリュームハムバラは配線がシャーシとショートしないように,シャーシにビニールテープを貼ります。


5 トランスの止めねじのシャーシ設置部分をサンドペーパーで磨く

これは佐久間さんが記事で書いているように,ノイズ軽減に役立ちます。



なお,このアンプの製作者は,佐久間さんの指示通り,タムラの金色プレート(写真)は使用していません。



6 トランスの「E」端子からの配線を止めねじへ付け。

7 グリッドを最短距離で配線。

8 電源系(終段プレート)の配線の変更

ここまでの写真です。




ドライバートランスと電源のA-4004には,E端子のアース線をつけています。
A-4004のE端子の配線を使って,終段のプレートと出力トランスのP端子を結ぶ線を抑えています。

終段のプレートと出力トランスのP端子を結ぶ線が,シャーシを斜めに横切っていたのを何度かまげて配線しなおしています。これは,電源系のラインですので,シャーシを斜めに横切らせてドライバーなどに近づくことを嫌ったのと,オイルコンデンサーから出力トランスへの配線とあわせたかったからです。

9 電源系(オイルコンデンサー)の配線の変更

A-4004とオイルコンデンサーの配線も「V」字になっている箇所があるので,A-4004同士を直線で配線しなおしました。

10 電源系(ドライバー段)の配線の変更

ドライバートランスへの電源ラインが,デカップリングコンデンサーの取り付け位置の関係から,長くなっていたので,すぐ近くのチョークA395へデカップリングコンデンサーを付け替えることで,ドライバー段の電源部をコンパクトにまとめます。

11 ドライバーのヒーター回路のコンデンサーの位置変更

この段階の配線です。



ドライバーのヒーター配線が入力端子に接していますが,これは,後でビニールテープなどでシャーシの隅へ抑えて止めます。
ドライバーのカソードコンデンサーが抵抗に付いていますが,これは移設の時にそのままついてきたためで,この後いったん外し,アース母線を張った後にサイドハンダづけします。
ドライバーへのヒーター回路もカソード抵抗を取り外した後へ移し,コンパクトにまとめました。
デカップリングコンデンサーはチョークトランスとラグ板で固定しています。
全体的に,信号系と電源系が分離して,交わらず,ドライバーの電源と終段の電源の配線もそれぞれまとまっていることが分かると思います。

実は,写真撮影後になって気づいたのですが,STU-001の2次側の端子接続が逆になっていました。
元のアンプの配線をそのまま信用して配線したのですが,「G」と「100」が逆になっており,この後正しく繋ぎ変えました。
しかし,さらにグリッドの配線が長くなってしまいました。また,2次が逆になっていたことで,発振していた可能性が大です。
STU-001ののピン配置はトランスに記載されていません。DHのサイトをご利用ください。
STU-001の端子図へ

12 整流管のヒーター配線の変更

整流管のヒーターとプレート配線を変更しました。
元は電源トランスの高圧を各整流管のソケットへ供給していましたが,電源トランス→ソケット→ソケットへ変更しました。




13 グリッドを避けて,他の配線をひきまわしてハンダづけ。

ドライバー管と出力管のヒーターは,シャーシの隅をはわせる。そのさい,ドライバーへのヒーター配線は,入力からの信号と近づきますが,ヒーター配線はシャーシの隅へ,入力信号は空中を通してボリュームや入力トランスと接続するので,影響はありません。

14 信号系アース母線を新設。

15 入力のマイナス,ボリュームのマイナス,トランスのマイナス,グリッド抵抗,カソード抵抗をアース母線へはんだづけ。

入力端子からボリュームへの配線はシャーシ前面につけて配線しています。ボリュームから入力トランスまでの配線は,ヒーター配線をさけるようにシャーシには,はわせていません。

16 出力トランスからスピーカー端子へ配線

この線もシャーシには這わせていません。たるませてアース母線で結束してぐらつかないようにしています。

結果

以上の改良をおこなった結果,スピーカー端子にスピーカーをつながなくても,在留ノイズが小さくなりました。
ジャンクのスピーカーからは異音はあまり聞かれなくなりました。
リストアは上手くいったようです。

リストア完了の写真(上)と以前の写真(下)です。




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