私には大切な友人がいる。

今の自分が、自分のカラーというものをもし持っているとしたら
彼女の存在はとても大きな物なのかもしれない。

小学校の高学年の頃のある日
自分の通っていた、地域とは別の小学校の、同じ学年の女の子が
近所に越してきた。
その子は、3クラスある学年の中でも一度もクラスは一緒になった事がなく、
ほんとなら「ふーーん」くらいで済ませてしまったかもしれないけれど
私にとっては「ふーーん」どころか!
まさに「!」だった!
どういうわけか、可愛い女の子の多いと言われていたその学校の中でも
彼女はとびきりチャーミング!
平凡な私にとって
「友達になりたい」と密かに思っていた女の子だった。
彼女には3才年下のおてんばさんの妹がいた。
妹は好奇心旺盛で、やはり彼女や私の通っている学校に通っていたため
近所の私とすぐ友達になった。
とってもかわいい姉妹だったけれど
妹にはお姉さんのようなどこか魅せられるというところはあまり感じられなかった
妹はよくうちに遊びにやってきたけれど
お姉さんは少しも顔を見せてくれなかった。
という自分も彼女の家に
「行ってみたいな」って思うのに
それだけ。。。
そのままその上の中学にそろって合格したけれど
彼女とはクラスが違った。
ある日、 一つ学年が上の人が
「彼女と友達になりたい!」という私の言葉を聞いて
「じゃあ、近所だから一緒に通えばいいじゃない」と
早速彼女に話をしてくれたらしくって
彼女が私の家を、朝、誘ってくれるようになった。


はじまりはじまりー (笑)
それから、中学校を卒業するまで毎日毎日、来る日も来る日も
私達は一緒に学校へ通い、帰りもほとんど一緒だった。
彼女の母上は、彼女と雰囲気が違い、とっても庶民的。
彼女はとってもミステリアス。
それに、妹が加わり、ちょっととっつきにくい感じの父上と、
4人の家族だった。
最初は電車で通っていたけれど、
どちらが言い出したのか、結構な距離を
歩いて通うようになった。
でも、
お喋りに花が咲いてすぐに学校に着いてしまう
何を話したのか今ではあまり覚えていないけれど
楽しい楽しい毎日だった。
季節を感じながら歩いた。
いやな話ってしなかったように思う。
物静かなそれでいてどんなスポーツも万能だった。
いつも私は彼女の何かに追いつきたいと思ってた。
自分は末っ子。彼女はお姉さん。
そんなところもあってか、
落ち着いた、大人びた雰囲気があった。
小学校から制服だったので、友人の私服姿に触れる事があまりない学校で、
たまたま御近所だったため、
当然、よく私服姿を見た。
とてもセンスがいいと思った。
都会的な雰囲気があの頃から彼女には確かにあったと思う。
中学の思い出は、ほとんど彼女と共有する
よく、「赤毛のアン」の自分がアンで、彼女がダイアナだって、
勝手に思ってた。

高校受験で、
同じ学校を受けたのに
彼女は残念な事に他の高校へ通う事になった。
その少し後に、田舎の方に家を建てられ、
越して行ってしまった。

本当にいっぱいの思い出をくれて。。。

帰郷して、彼女が働いている職場に、しばらくぶりに会いに行った。
お痩せさんだった彼女がお母様のように、
すっかりおっかさんになっていて驚いたけれど、
中身は変わっていなかった。
彼女のいない私の人生ってちょっと考えられない。
これからも。。。

ところで、
彼女はわたしのこんな熱き思いを
きっと知らないだろうと、
思う ・ ・ ・ 

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