MAGiC TOUCH - MAGiCTalk#05
*Story 05 ”新音源 KORG & YAMAHA?” (Aug30,2001)
 今まであんどが使用してきた音源はRolandのCM64,SC55,SC88VL。なぜかすべてRoland。

 CM64については、前の章で書いたとおもいます。実はこのCM64は2代目でして、初代はあるひ突然コンデンサ辺りが焼けて壊れしました。その頃SC88VLは持っていましたし、メインで使っていたのはこちらなので、そのまま忘れ去られていたのですが、ある日AMIGAのMODというフォーマットのデータを聞いていたとき(MODは基本的にはPCM4音で演奏されるデータ)、聞き覚えのあるベース音が。MODのエディタでそのデータを開いてみると、ベースのPCMの名前に"CM64-SLAPBASS"の文字を発見しました。あぁ、なるほど。道理で聞き覚えがあるわけだ、と思ったと同時に無性にCM64が再び使いたくなり、次の日秋葉原のSofmapの楽器店で中古で再購入しました。たしか、\9,800-。昔新品で買ったときの1/10以下の価格でした(笑い)。
 SC55は、X68000用のゲーム「超人(タケル販売)」の音楽を作成していたときに、「MT32/CM64用の曲データ以外にも音源追加したいね」という話から、「んじゃ最近流行りのSC55用も作りましょか」と、いうことで、ゲーム製作用に買ったものです。しかしSC55は、CM64(MT32)に比べ、音色のEDITはほぼ出来ないに等しく、なおかつ音は薄いし、パーシャルが足りずにすぐに音切れが発生してしまい途方にくれた思い出があります。

 その後の某プロジェクトのときに永田英哉師匠から「ね〜あんどちぃ〜ん、SC88買わない?」「ネ〜買おうよ〜」と、そそのかされて買ったものです。一応そのときはまだSC55を持っていたのですが、SC55と同じ系列の音源でそれほど期待できないし、あまり乗り気ではなかったのですが、時代がSC88に移行していた頃だったので、2人で秋葉原のLAOXにて購入。ちなみに、SC55は友人に売られてゆきました。

 こんな感じで今まではCM64/SC88で音楽を作ってきたのですが、最近あまりにも音のバリエーションが少ないのが気になって、新音源に手を出すことになりました。新音源といっても、最新の音源ではなく、2昔も前のもの。MUSiCTOUCHBBSで、色々とご意見をもらって決定したのは、KORG。昔からKORGの音源は音が硬いといわれていて、過去M3Rあたりが非常に欲しかった覚えがあります(が、貧乏で買えず)。
 その当時の音源はすでに中古価格\15,000以下になっているものが多く、Webにてどの音源が良いか調べてみました。出るわ出るわ(笑い)。どのページを見てもKORG音源について書いてあることは「値段的に見てもいい音が出る。」「しかし、他のメーカの楽器と同時に鳴らすと、癖がありすぎて浮く」この2点。このときすでに心の中では、M3Rか、05R/Wのどちらかにしようと思っていたのですが、どちらの音源の評価も殆ど上記2つのことが書いてありました。そのなかでも、M3Rは05R/Wよりも古い音源になり、どうやらPCMがあまり良い音ではないというページを発見。

 結局そんな感じで05R/Wに決定し某新宿Sofmapに中古を買いに行ってまいりました。店頭価格\12,000也。ちょうどルピーポイントがたまっていたので、それを使い\9,800で購入。早速家に帰ってセットアップ。音の確認をしてみる。
 たしかに、Rolandに比べると音が硬いです。ただ、SC88に比べるとPCMが粗い。このあたりは、当時のメモリの価格などを考えるといたしかたないかな。しかし、いまだに音色エディトには至っていません。マニュアルむづかしすぎです。

 KORGの音源をWebで検索していたときに、あるキーワードに出会いました。「FM音源」。ほとんどのWebPageでは他のメーカとの比較記事が多かったのですが、その中にあったのがこれ。そういえば、FM音源という選択肢もいいなぁとおもいました。05R/Wを手に入れて思ったのは、やはりリードシンセなどの音色には不満が残ったこと。たしかにSC88に比べると幾分ましなのですが。そこで、もう一度FM音源関係の中古機種を検索してみることに。値段的には、YAMAHA TX81Zか・・・。OPM4オペレータ8和音、X68000につんである音源と同じ。値段的に中古価格は\10,000前後。そうか〜、いいかも〜。でも、もうちょっと上位の音源はどうなのか調べていたところ、TG77というAFM(アドバンスド・FM音源)方式の音源があるらしい。価格のほうは、\40,000くらい。あぁ、けっこうするのね〜。

 しかし、この後とんでもないものを発見する。リンク集などのページからTX81ZやTG77などを各中古販売をしているページで調べても価格は殆どかわらない。いや、それよりも、ちょい高め。そこでおなじみ www.google.com で色々とキーワードを入れて調べてみると、「TG77 \20,000」。なに!相場の半分ではないか。そのページに飛んでみる。価格表を見るとたしかにTG77 \20,000である。TG77にキーボードがついているSY77もあって、こちらは4万くらい。\20,000なら手が出るなぁと思いつつ、他の音源についてもリストを調べてみると下の方には・・・

 | YAMAHA | SY99 | シbの音が出ずらい、中身がカラカラ言う | \30,000 |

 なっ、なに!? SY99が3万? SY77よりも安いんでない?すぐに検索エンジンで SY99 のことを調べてみる。
「最後のFM音源」「出た当時42万円」「いまだにこれを超えるキーボードはYAMAHAから発売されていない」「6オペレータでPCMを変調してAFM部をいじることができる」
 むむ。予定よりは値が張るが、SY99の相場が \80,000 以上(今調べた)ということを考えると、お買い得である。 速攻お店にmailをだして、モノの状態や中身のことを聞いてみる。シbの音は出づらいというよりも、キーが折れて壊れているらしい。中身のカラカラに関しては何の返答も無かった。付属品は なし。う〜、マニュアル無いのはつらすぎる。エクスクルーシブとか わからんじゃないか!どこかにマニュアルがわりになるようなサイトでもあればよいのだが…。またしても、googleのお世話に。なんとヒットしたのは YAMAHA のサイト。YAMAHA では過去の音源などのマニュアル類をPDFとして公開していたのであった(えらいぞ YAMAHA )。ためしに会員登録(無料)をして、1つダウンロードしてみると、ばっちり。すぐに SY99 を注文する。う〜ん、これで良かったのだろうか?(笑い)

YAMAHA SY99
YAMAHA SY99 / 19.6Kg :p
 銀行口座へ入金(消費税送料を加算して\33,000)してから2日目、くろねこさんがデカいものを運んできた。さすが19.6Kg。重すぎる。わくわくしながらダンボールを開腹すると、ビニールのプチプチに包まれたSY99が現れた。「過包装ではないか」。SY99のまわりには親のカタキとばかりにプチプチが大量にはいっていた。何とかそれらをよけて、SY99をとりだす。オモッ。キーボードを立てると「ガラガラガラガラ・・」。確かにガラガラ言うわ(笑い)。自室からヘッドフォンを持ってきてSY99に挿し、キーボードの電源を入れる。音色を適当に選んで鳴らす。おぉ〜、いい音がするわぁ。さすがメーカー小売価格43万は伊達じゃないね。オクターブ4のシbが確かに音が出ない。そこだけが折れている。ま、どうせ弾けないんだし外部音源として使うだろうし問題ないか。

PuchiPuchi
大量のプチプチ(笑い)
 でも気になるのは「ガラガラ」音。どう考えても中で部品が欠落しているとしか思えないような派手な音がしていたので、このまま放置するのは危険かもしれないと思い、SY99をひっくり返して割腹してみる。うわぁ、ねじが多い。約30個弱のねじをはずし、ようやく裏蓋をはずすことに成功。裏蓋だけでも、かなり重い(苦笑)。

 中をのぞくとぎっしりと基盤が詰まっている。見た限りでは取れている部品は発見できない。んじゃ、立ててみますか。外れた部品が落ちることを頭に描きつつ、重いキーボードを立ててみる。

 「がらがらがら、ちん」。
 「ちん?」。

 床の上を見回すとそこにあったのは、金色に輝く金属製の「耳掻き」

Mimi Kaki
な、なぜ、耳掻き?(近すぎて、ボケてます)
 ・・・・・・・・・・・・・ しばし呆然としてしまった。ガラガラの原因はこれ。

 などと、いつものように波乱の人生を送っておりますが、この2台が新しい音源として加わりました。さすがに、X68000で制御はつらいかなぁ。ひとまずミキサーを買ってこないと音がミックスできない。
 そういうことで、今後のデータの方にご期待ください。

p.s. あまりにもSY99がでかいので、部屋の衣替え中。あぁ、めんどい。狭い。
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