● オイルコンデンサー

電源部に使用するオイルコンデンサーは,サン・オーディオ取り扱いのものがお勧めです。
取り付け金具はコンデンサーに付いてきますが,止めネジは直径3ミリ,長さ25ミリくらいの物を別途購入する必要があります。
値は8μ(マイクロ)と10μとがあります。ほとんどのアンプは1000V耐圧のものが使えます。845や211などを1000Vで使用するアンプ用に,1600V耐圧で8μと10μも発売されています。
なお,RCA-83のすぐうしろに付くオイルコンデンサーは,回路図の値は無視して,8μにしてください。
ですので,整流管が83の場合は,8μ1個,10μ2個,整流管が5R4GYの時は,10μ3個,もしくは83と同じです。
オイルコンデンサーは,東一電気からも良品が販売されていますので,チェックしてみてください。
古い中古のコンデンサーは漏電なども危険ですので,新品を購入してください。

プリアンプの信号部に使用するオイルコンデンサーは,0.033μFなどの小さな容量のものです。耐圧は630Vなどが一般的です。
オイルコンデンサーは,音色に大きく影響します。佐久間アンプでは,オーディオ用のものは使用しません。
なお,耐圧,1000Vや630Vというのは,その電圧まで,問題なく使用することが可能,という意味です。
佐久間アンプの回路図には0.33μFや0.033μFコンデンサーの耐圧が記載されない場合がありますが,こういった小さな値のオイルコンデンサーの耐圧は630Vと判断して問題ありません。また,それ以上も物を使用しても耐圧の限界にさらに余裕が生まれるので,問題ありません。

● 電解コンデンサー

できれば「ニッケミ」製もしくは「ニチコン」製を使いたいのですが,製造中止も多いようです。
エルナー等,入手可能なものをお使いください。ただ,OSコンなどのオーディオ用の高価な物は,いずれも佐久間アンプの音色とは大きくことなる音色もっていますので,さけてください。
チューブラー型と,取り付け金具のついたブロック型とがあります。
カソード抵抗に付ける物や,デカップリングに使う物はチューブラー型が便利です。
電解コンデンサーもオイルコンデンサーと同様に中古は,容量ヌケなどの心配がありますから,新品を買ってください。
最近の佐久間アンプでは,カソードに付ける電解コンデンサーの耐圧が450V以上のものになっています。これは経験上,耐圧の大きなコンデンサーほど音がよいためです。電気的に安全な耐圧は,もっとひくくなります。詳しくは後の章で説明します。

● 抵抗

佐久間アンプの回路図で使用する抵抗は次の三種類です。

1)ホーロー抵抗

回路図で見ると真空管のすぐ下についてあるカソード抵抗は20Wです。 1.5Kと回路図にあれば,1.5キロΩ 20ワットのホーロー抵抗を買ってください。 ホーロー抵抗にはシャーシへの止め金具が必要ですので,忘れずに買ってください。サン・オーディオでは止め金具といっしょに販売しています。
最近の佐久間さんは20Wのかわりに,30W,50Wの大きな物を使用しています。シャーシの中に余裕があれば,このようば大きなワット数の物を使うことも検討してみてください。音が良くなります。

2)不燃抵抗

これまで,佐久間アンプでワット数の表記がないものは,すべて3W(ワット)の金属皮膜抵抗20Wのホーロー抵抗でした。
しかし,最近は金属皮膜抵抗が製造中止で入手不可能です。代わりに5Wの不燃抵抗をお使いください。

3)セメント抵抗

真空管のヒーターを直流点火(DC点火)する場合に0.1Ωや0.2Ωのセメント抵抗を使います。 ワット数は10ワットです。


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